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2026/7/15発行

大学院改組-学生ら 大学の未来を憂慮

7月7日、5限終了後、有志の学生らによって、大学院改組に関する情報共有を目的としたワークショップが開かれた。ワークショップには、大学院改組に関心を持つ学生・教員約70人が同じテーブルを囲み、会場となった教室は参加者で埋め尽くされた。

質疑応答では、大学執行部と学生の学業・研究活動に対する認識の違いが指摘された。ある学生は「多くの学生は入学後に悩みながら進路を見つけるが、学長が描く学生像は入学前から卒業後を見据えている。改組で大学院進学者が増えるとは思えない」と話した。

ワークショップに参加した別の学部生は、大学院改組について学外の報道で知ったという。いわゆる「小規模語科」に所属するこの学生は「学生同士で話し合う機会は少ない」としつつ、「当事者として知らなければならない問題だ」と考え、一人で参加を決意した。

同学生は「授業時間変更による影響が当時は分からず、夏休みに予定していた資料調査も断念せざるを得なくなった」と、大学側の説明が十分でないことに不満を漏らす。急な大学諸制度の変更及び情報共有の不足から、水面下では混乱が広がりつつある。

Q&Aで知る大学院改組-狙いは?

Q. 大学院改組ってなに? A. 外大執行部は現在、大学院を中心とした組織改革を実行しようとしている。改革の主な内容は、5年間で学部と修士課程を修了できる仕組みの導入や、大学院定員の拡大と学部定員の縮小などだ。

Q.5年一貫制って、中身はどんな感じなの? A.春名学長は、2025年9月の朝日新聞の取材で、「学部の最初の2年間は言語能力を含めて基礎を身につけ、3年目で1~2年の留学、帰国後の1~2年でPBL(Project Based Learning:問題解決型学習)的な教育を行う」と述べていた。2028年度からの実施が予定されている。

Q. なんで改組を行うの? A. 主な狙いは、大学院への進学者を増やすことだ。背景には、大学院の定員割れという経営上の課題がある。少子化で学生が減少していく中、経営基盤の強化が喫緊の課題となっている。また、文部科学省は国際的な競争環境の高まりや18歳人口の減少を背景に、大学院教育の拡大・充実を求め、5年一貫制の導入も推奨している。 大学側も、学生数が減っても教育・研究の質を維持できるよう、5年一貫制の導入や実務的な職業に直結する大学院教育の整備など、大学院進学者を増やすための施策を進めようとしている。

Q. 改組に関する情報は共有されている? A. 学長は対外的な発信は多くしているが、学内での情報共有は乏しく、改組の方向性や執行部の意思決定プロセスについては教職員や学生から疑問の声があがっている。ある教員は、改組について「説明しますので理解してください」という学長の姿勢に困惑していると言う。大学構成員が納得できるよう、十分な説明や議論の場が求められる。

取材後記-「外大らしさ」を考える

「小規模語科が縮小されるらしいと聞いて。」参加者のそんな一言は、本イベントを象徴している。「改組」の背景や大学執行部の状況を踏まえて議論できる機会は、今回学生からも繰り返し求められたものであった。

筆者自身も「小規模語科」所属である。入学時、その言語を第一志望として選んだ学生は一般的に少数派であるが、そうした学生たちも言語を入り口に世界の広がりを感じることができる。実用性だけでは測れない、そうした学びこそが「外大らしさ」であるはずだ。

世界の「大小」様々な地域に目を向け、その解像度を高める学びは、これからの社会に欠かせない。専門性を強みにできる環境を守り育てることが、大学の価値を高める「改革」につながるのではないか。

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